こんなお悩みありませんか?|要件定義が原因でシステム開発が迷走するケース
- 仕様の解釈が人によってバラバラで、手戻りが多い
→ ドキュメントが曖昧だと、開発者やベンダーごとに解釈が違い、後戻りの修正コストが膨らみます。 - ユーザー要望が“願望リスト”のままで整理できない
→ 具体的な要件に落とし込めず、結局「何を実現するのか」が決まらないままプロジェクトが進んでしまいます。 - 優先度が決められず、いつまでも要件が固まらない
→ 全部を盛り込もうとして議論が長引き、リリースが遅れる原因になります。 - 発注側と受注側の期待値がズレ、検収時にトラブルになる
→ 「発注者はこう思っていた」「ベンダーはそう理解していなかった」というすれ違いが、最終段階で大きな問題になります。
要件定義の社員研修で得られる3つの成果
- 要件定義プロセスを体系的に理解できる
→これまで経験や勘で行っていた要件整理を、フレームワークに沿って進められるようになります。結果として、誰が担当しても同じ基準で話ができ、プロジェクト全体の透明性と再現性が高まります。 - MoSCoW法やユーザーストーリーなど実務で使える手法を習得できる
→ 単なる理論の説明に留まらず、演習を通じて実際に使えるレベルまで落とし込みます。研修翌日から会議や要件定義の場でそのまま活用できるようになります。 - プロジェクトの失敗を防ぐチェックリストを持ち帰れる
→ 「要件が曖昧ではないか」「受入基準が定義されているか」といった確認項目を一覧化したチェックリストを提供。日々のプロジェクトで活用することで、抜け漏れや誤解を未然に防ぐ仕組みが手に入ります。
これからの開発と要件定義の重要性
AIや自動化の技術が開発の主流になりつつある今でも、最初の要件定義を誤ればプロジェクトは迷走します。
むしろ、生成AIや自動化ツールを効果的に活かすためには、**「何を作るか」「どの範囲をシステムに任せるか」**を正しく定義する力が欠かせません。
また、アジャイル開発においても「最初に何を実現するのか」を明確にしなければ、スプリントの方向性がぶれ、成果物がビジネス目標と乖離してしまいます。
アジャイルだからこそ、必要最小限の要件定義と優先度付けが成功のカギとなります。
これからの時代、要件定義の重要性はますます高まり、社員研修として体系的に学ぶ価値は一層大きくなっています。
研修プログラムの流れ(例)
前半(講義パート|90分)
第1章:要件定義の全体像
- システム開発の流れの中で要件定義が占める位置づけ
- 上流での誤りが下流コストに与える影響
- 「機能要件・非機能要件・業務要件」の整理要件定義研修講師用スライド
第2章:業務理解とヒアリング
- 業務理解が不十分だと「動くけど使えない」システムになる要件定義研修講師用スライド
- 5W1Hや例外ケースを含めたヒアリングの視点
- 悪い質問/良い質問の違い(簡易演習を交えて)
後半(演習パート|90分)
第3章:要件整理と優先度付け
- 曖昧な要件を具体化する方法(「早く処理する」→「3秒以内」など)
- MoSCoW法を用いた優先度付け演習(ECサイト構築例を題材に)
第4章:合意形成とコミュニケーション
- 合意形成のプロセス(論点可視化→案提示→合意→記録)
- ロールプレイ演習:「顧客の曖昧な要望を具体化し、合意を文書に残す」
第5章:ケーススタディとまとめ
- 典型的な失敗事例(すべて必須、記録を残さない、曖昧な要望のまま進める)
- 成功事例の工夫(MoSCoW法の活用、合意を一行で残す、条件付き合意)
- 学びの3ポイント整理とQ&A
※プログラム内容は、受講者のレベルや目的に応じて一部カスタマイズ可能です。事前ヒアリングの結果に合わせて設計いたします。
システム開発現場で役立つ具体的な演習内容
この研修の最大の特徴は、単なる教科書的な要件定義の解説ではなく、現役で要件定義に携わっているエンジニアが講師を務める点にあります。通り一遍のドキュメントの書き方をなぞるのではなく、実際の現場で「本当に困る場面」を題材にし、その解決方法を演習を通じて体得していただきます。
例えば、過去のプロジェクトで使われた要件定義ドキュメントをもとに、曖昧な表現をどう具体化すれば開発者や顧客との誤解を防げるのかを、実際に手を動かしながら学びます。これは単なる読み物的な知識ではなく、レビューを担当するPMやリーダーがすぐに使える実務スキルです。
また、ワークシートを用いた優先度整理の演習では、MoSCoW法に沿って要件を分類し、機能リストを「生きたプロジェクト計画」に変換する方法を実践します。発注者との調整を担う立場の方にとって、優先順位を明確に示すための強力な交渉ツールとなります。
さらに、ケーススタディ形式では顧客の曖昧な要望をどうすり合わせ、合意形成を進めるかをロールプレイで体験。座学では得られない、実際の対話に使える言葉や進め方を学べます。これにより、会議で「顧客の発言をそのまま記録してしまう」だけだった若手も、合意を導く主体的な役割を果たせるようになります。
このように、研修後には単に「知識を得た」では終わらず、現場に戻ってすぐに成果を出せる実践力が身につきます。他の研修では味わえない、本当に現場で使えるトレーニングです。
要件定義研修の実施形式・料金について
実施形式:オンライン/対面(いずれも対応可能)
所要時間:180分(3時間コース)
料金:人数・内容により変動しますので、お問い合わせください
※研修内容は、対象者や課題感に応じて一部カスタマイズ可能です。詳細は事前にヒアリングのうえ調整いたします。
講師プロフィール|要件定義・上流工程の経験豊富なPM
フリーランスのITエンジニアとして、要件定義・上流工程・プロジェクトマネジメントを多数担当。
さらに、会社員時代には研修の企画から教材作成、講義までを一貫して担当。新人教育から実務者研修まで幅広いテーマを扱い、延べ数百名以上に研修を実施してきました。単なる理論解説ではなく、「現場でどう役立つか」に徹底的にこだわった指導スタイルが強みです。
現役で要件定義を担っている立場から、現場で本当に役立つ知識とスキルを伝えることができます。
研修の対象者
この研修は、すでにシステム開発の経験を持ち、要件定義に関わる立場にある方を対象としています。
基礎的な開発経験を前提としているため、これから初めてITに触れる方には適していません。
具体的には、以下のような方に効果があります。
- プロジェクトマネージャーやリーダー
要件定義フェーズでチームをリードし、発注側・受注側双方と合意形成を図る立場。実践的な演習を通じて、合意を効率的に進めるスキルを強化できます。 - システムエンジニアや中堅社員
開発経験はあるものの、要件定義を体系的に学ぶ機会が少なかった層。要望を具体的な仕様に落とし込むプロセスを理解し、現場で即戦力として活かせます。 - 次世代リーダー候補の若手
プロジェクトの上流工程を担っていく予定の人材。顧客の言葉をそのまま記録するだけでなく、要件を引き出し整理できる力を養えます。
よくある質問|要件定義研修に関するQ&A
- IT未経験の社員も参加できますか?
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この研修は、システム開発の経験がある方を対象としています。
- 発注側の担当者でも受講できますか?
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システム開発プロジェクトに関与した経験があれば可能です。発注者として「要件を定義する立場」で役立つ知識を得られます。
ここまでご紹介したとおり、この研修は システム開発経験を持つ社員の実務力を一段引き上げるプログラムです。
要件定義を体系的に学び、演習で実践し、現場に持ち帰れるスキルを身につけたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
お悩みに応じて選べるラインナップ